塗装するがために取れる塗膜。
2007年2月28日
中古物件の倉庫床を塗装して、旧塗膜を剥がしてみました。
床の塗装は、主に防塵塗装を目的としています。
しかし、手に入れましたこの倉庫、自動車か建築かの吹付塗装をしていた工場後のようで、床に塗料がいっぱい散らばっていました。
このこぼした塗料というものは厄介で、取るに取れないくせに、塗った後ではがれるときは、べろーんと簡単に取れてくれたりします。
今回はそれを逆手にとって、わざと溶剤の強い塗料を塗ってから、剥がしてみます。
名づけて、「強い塗料塗ってから剥がしちゃいなよ」作戦!
塗装してこれがどうして取れるかってことなのですが、強い溶剤分が浸透するときには、旧塗膜は溶剤によって浸食されます。
侵食した塗膜は沈降と言って、チリヂリになることが起きるのですが、強い塗料は、侵食したまま表層が乾燥してしまいます。
旧塗膜は沈降した塗膜と付着面に層間剥離(下地との間に隙間ができる)を起こすのです。
層間剥離した塗膜は乾燥した強い塗料に引っ張られ、隙間ができます。
その隙間に、皮スキという道具をあてがっていけば、塗膜は写真のように取れてしまうのです。
まぁ、いろんな塗料をこぼしていたのですねってくらい、いろいろな色がでてきて、結構楽しいです。
剥がすときの埃も立ちにくいですし、疲れますが掃除という意味では早いかもしれません。
でもこれ、下地とくっついているとキレイになるどころが、全部剥がさないと汚くなるだけなので、部分的な施工というのには少し分が悪いです。
あまりお奨めする方法ではありませんが、作業雑学ということで。