塗装をするということ。
2007年4月28日
今日から、新入社員の久保田さんがいらっしゃいましたー!ぱちぱちぱち!
塗装のことをいっぱい勉強して塗装の知識や塗装技術を身につけて頂きたいと思います!
刷毛での塗装を教えているときの、素朴な塗装についての疑問が心を打ったので、少しピックアップいたします。
初心忘れるべからず・・・をこれでもかというくらい忘れておりました。
あらためて塗装は、奥が深いなぁと実感したできごとです。
塗装の目的は、塗装したものの美観の維持することと、
塗装したものを塗膜で保護することです。
私「塗装面には錆止塗装を行う場合もありますが、錆びていないもので美観の維持である場合は、状況によって直に上塗りをかけるという場合があります」
久保田さん「へぇー。1回しか塗らないこと自体が手抜き工事だと思ってました。」
私「あー、なるほど!」
きれいにする、という意味では、塗料が均一について色が発色してれば、塗装の目的は果たしています。
私は、下地がきれいなものに、色をつける場合は、1回塗装すればよいですよ、という意味のつもりでした。
きっかけは、塗装されているトタンを塗り替える時の錆止塗装は錆びていなくても塗装するものなのですか?という質問。
久保田さん、正解っ!(児玉清さんもいいですけど柳生博さん好きです、出身が阿見あたりらしいですしw)
塗装屋さんとして、錆止塗装は全面に入れるべきです。錆のひどいところは拾い塗りをするべきでもあります。
錆止塗装はプライマーの役目もになっておりますので、塗らないより塗ったほうが良いのは明白です。
通常の塗装屋さんであれば、手間がかかるとか言う問題以前に、塗替えとしては錆止塗装後に上塗りをかけるのが当然です。
しかしながら、それは保護の観点から見ると正しいですが、美観を守る点では、錆止め塗装は必ず必要なものとは限りません。
見た目には錆止め塗装や下塗りというものは、下地とも密着性や上塗りの色の冴え方を補助するものであり、上塗りの色とは関係がない場合が多いからです。・・・まぁ、「美観を継続して維持する」となると錆止めにも意味は出てくるんですけどね?
さて、ここで問題になってくることは、「じゃあ誰が施工するときにそれを判断するのか?」ということになります。
お金は掛けたくないんだけど、きれいにしたいんだよなぁ。というお客様と、
お金掛けて塗るからには、長持ちしてほしいんだよなぁ。というお客様と、
安く塗ってくれるなら、一回塗って、きれいになってればそれでいいよ。というお客様。
がいるなかで、同じ金額・同じ施工で満足するでしょうか?私たちが同じものを提供する意味はあるでしょうか?
施工云々同じものでなく、お客様の望むものを提供するべきだと私は日頃考えております。
塗装屋さんとして、施工はこういう方法がありますよ、と説明する義務と、塗装仕様を決定したものに従う義務は塗装屋さんにありますが、工事方法や業者を選ぶのはお客様ということが大前提にあります。
一方手抜き工事とは、契約通りに施工しない(3回塗りという契約のところ1回しか塗ってない)とか、
作業員が無知のため、施工することによって問題が起きた場合(塗料選択のミス)や、乾かないのに塗装したというエラー、とどのつまりは適切な施工を施さなったという結果、問題がおきている状態のことです。
昨今の悪徳業者による詐欺まがい(というか詐欺ですよね)の仕事のとり方に問題がある場合の「手抜き工事」とは、種類が違うわけなんですね。
いずれにしろ、お客様視点というのは、こういったことがひっくるめて、「リフォーム・建設業はクレーム産業だ」みたいな流れになってしまったんだなと、改めて思い知らされました。
お客様にわかりやすい説明をし、理解していただいたうえで選んでいただく、それをしてきて自信を持っていたのですが、改めてこの世界の壁の厚さを再認識しました。
これからも、さらにお客様の要望にこたえられるようにがんばりたいと思います!
それと久保田さんありがとうございますー!これからがんばっていきましょうね!