[刷毛持て]ネット塗装店はこのままで良いのか?[情報の一元化がもたらす弊害]
2009年3月5日
お久しぶりです、筒井塗装です。
あまりに仕事の矛盾が嫌になりまして、家出しておりました(笑)関係者にはご心配おかけしました。
30にもなって家出とはかっこ悪い。でも、落ち込んだりもしたけれど、私は元気です。
ネットでの受注塗装店、広告宣伝費用が比較的小さくてすむインターネットと言うものは、とかく表層しか良いことしかを謳わない方も多くいます。これは別に宣伝なのですから、嘘でなければいいと思うんですよ。
でも、お客様が不特定多数だからって、建築業界なり、塗装業界なり、訳わからん仕事をしていいというものであってはいけないと思うんですよ。
それは経営者も当然そう思わなきゃいけませんし、作業員や職人さん全員、少なくともその仕事に携わる人たちが適当ではいけないと思うんです。
どんな仕事でも、「適当」にやっていい仕事はないんですよ。
「適当にやる」とは、作り手のさじ加減に任せるから、
「限られた選択枠で最高の方法を取ってくれ」
ってことであって、「とりあえず終わればいいかー」の「テキトー」じゃないんですよ。
そんなことを日々思って仕事をしているんです。
先日ネットからお問い合わせあったお客様から
「きれいなサイトだからお願いしたら、怖そうな方が来た。筒井さんのところは安心だわ」
と言われました。
・・・まぁ、私自身顔出ししているものの、メガネをかけた青年が、アニメ的な塗装店サイトからやってきた事実に安心できるかはともかくとして、お客様は、この営業さんには騙されはしないか、戦々恐々となっているではないですか。
色を楽しんでもらうという業界が、そんなことでいいのかと!?
一方、塗装をする現場も、職人さんの態度が目立ちます。
先日、人手がたらなくて、住宅ではないのですが違う地域の職人さんに手伝ってもらったんです。
タバコだって喫煙の仕方で、いくらでもかっこよく映るのに、側溝に捨てる。
ペンキだらけの服で、地べたで寝る。
目を配っていないと、スピード優先の仕上がりになる。
合成樹脂だからって、黙っているとどこまでもシンナーで伸ばしてしまう。
管理者の私が現場で作業することを嫌う。
この有様。
とても、口で「しっかり塗らないと・・・」云々と、やっている作業がちぐはぐでしたよ。
時間もありませんでしたから、そこは私がフォローすればいい話なので、
何も言いませんでしたが。
でも、気づいたことは、
「うちの職人さんでさえ言わないと気づけないのに、ほかのペンキ屋さんはどうしてるのよ?」
ということでした。
インターネットは不特定多数の人が見ます。当然業者は、選んでもらうのに必死です。
やれ塗料がどうだ、腕がどうだ、過去の職業がどうだ、手掛けた物件がどうだ・・・と。
サイトによっては、実験を行い真実を伝える方もいるでしょう。
さも他の業者の手口を公開して、悪く言うところもあるでしょう。
サイトをお客様の気を引くデザインにして、コンサルタントの言うとおりのマニュアル営業を行う方もいるでしょう。
でもねぇ。もう情報は「飽和状態」なんですよね。
言い方を変えたりしているだけで、別に適当に検索すれば出る情報に成り下がったのですよ。
塗装でググレば、大抵のペンキ屋さんが同じようなこと書いてます。
ネットという世界がそれで楽しいのか?
ネット世界で塗装の仕事に携わることが、いつからお客様を騙す仕事に成り代わったのか。
コンサルの言うとおりの営業でいいのか?
ちょっとね、そんなのつまらないのですよ、そんな情報飽和の世界って。
ネットが現実世界に近づいて(現実世界がネットに近づいてというべきでしょうか)、
あくまで不特定多数の興味ないお客様に物売っているのには変わりありません。
外郎売りやがまの油売りみたいなもんです。
そこで足を止めてくれる人に説明するのは決して間違ってはいません。
しかし、みんな一斉に、外郎売やら街頭演説やらを街中でやったら、みんなキモがって離れていくでしょうよ。
お客様もそんなに不知恵じゃないので、今お問い合わせ頂く方なんで、名乗りませんよ。
いいんですよ名乗らなくて。興味あることを効いてみたいことがその業界への感心なんですから。
それをそこで我々が押し売ったら、信頼なくすよ?
「おなかすいたライオン檻から出すんで撫でて餌あげて下さい」的なことしてるわけじゃないですか。
くわれるっつーの。
ほんとね、こういう悪い体質の業界はいけないと思うんですよ。
私も、会社名で営業させて頂いておりますけれども、所詮、一塗装職人です。
こういった業界の矛盾は、心持だけではどうしようもないんです。
口で良い事言っても、モラルがなきゃダメなんです。
腕があっても、テキトーに仕事してちゃダメなんです。
真面目に頑張っても結果が出せないと潰れちゃうんです。
「職人である前に人であれ」私にとって非常に重い言葉です。
もう、人でない!それくらい業界の職人さんというものが荒廃していると思っています。
頑張っている人が報われない職人世界はないんです。
うちもそうですが、世の塗装店がこのままで良いわけがありません。
これからも、もっと頑張らなくてはいけません。
そんなところで少し落ち込んでましたが、今は大丈夫ですので、頑張っていこうと思います。
↓↓
というわけで。
色々悶々として、家出をし、マンガ喫茶やネットカフェを転々とし、
九州は博多まで旅をして、門司港という海の見える街で
捕獲されてましたー。九州は行ったことなかったんですけど、
茨城、いや関東圏と違って川がきれいなんですよね。
なんか色々嫌になっちゃうってことあるじゃないですか。
でも30ですよ、もう。カッコ悪いったらありゃしない。
でも一つ思ったのは、日本って家出して生活できるシステムってないんですね。
RPGみたいに「俺は旅に出る」的な世界って、
漫喫でぐでっとしてるくらいしかないですよ。
若者層がそんなことしたら犯罪に巻き込まれるのがオチ
じゃないのかなと感じました。
でも漫画喫茶も慣れると居心地いいんですよねー。
知ってました?シャワーとかあるの!
タオル無料とか歯ブラシとかも普通にあって、ベットのないホテルっすよ
ネットは繋がるから、稼ぐ方法とかあれば結構長くいられちゃいます。
短期バイトとかいれたらその日暮らしも無理じゃない!
とか思ったわけですよ。
でも逆に考えると派遣切りとか、明日からどうしていいかわかんない的な人も、
いっぱいいるってことですよね。いかんわーこの日本のシステム。
だからって、どこの人間かわからない人を働かせてくれるようなところは、
今の日本にはなくって、いっそのことそんなシステムを作りたいとか、
思ったんですけど、自分の仕事をこなすだけでいっぱいいっぱいな気がするんですよね。
悩んでて逃げ場ないとか言う場合だってあると思うわけですよ。
私みたいな心が弱い人間はちょーっと暮らしにくいんですよね。
でも、なんか、フラフラ一人で歩いてて、色々考えてたら、
やっぱり色々やってみたいんですよね。
だから
悩んでる暇はないと思いました。