茨城県土浦市|PAINTPRO TSUTSUI(ペイントプロ ツツイ)|屋根塗装、外壁塗装、お家の塗替え

[積算価格]「リフォームのプロ」に塗装技能士はいない[外壁塗装の平均価格って?]

2009年2月9日

「goodリフォーム」という本が好きで、よく読んでいるのですが、その本の中に、 「外壁塗装と屋根塗装の平均価格は約74万円」 と書いてありました。 こちらの本、書いてあることは全くもって正しいことばかりで、我々も参考にしなきゃいけないな、という点もたくさん書かれているのですが、塗装施工店である当社「(有)筒井塗装」では、74万円では出来ません。それより高いです。 かたや平均が74万円、一方末端の施工店がそれ以上、 この矛盾はどうして起こるのでしょうか? 今日は施工価格についての考察です。 さて、本の記事にとやかく言うつもりではないのですが、整理してみましょう。 外壁面積120㎡程度、屋根面積80㎡程度、という概算が乗っていました。 この住宅の積算では、足場や通常の塗装工事を行うものとしての平均価格だそうです。 外壁面積は窓などを抜いている塗装面積だとすると、 実際の面積は20%ほど増えると仮定して144㎡、 そうすると家は4面なので1面辺り36㎡と考えることが出来ます。 軒天といわれるところまでの高さは5.2~5.4mであることが多いため、 お家の幅は6.6mくらいではないかと。 そうすると床面積は43.56㎡の床面積だとすると13坪、 2階建ての建坪ならば25坪のお家と想像することが出来ます。 ・・・うーん、お家が小さい気がしませんか? 私の住んでいる危険物倉庫を改築した家でも、 横幅は6mちょっとですが、長さは11mちょっとあります。 よく坪計算するぺんきやさんがいらっしゃいますが、18000円とか、25000円とかお聞きします。 25坪×18000円=450000円 25坪×25000円=625000円 おー、なんだかうまく出来てますね。近い金額が出てきました(外壁の話ですけどね)。 さて、私の手元に大日本塗料の積算価格・材工価格塗料単価表表2007年1月版があります。 それには外装リフレッシュシステムの仕様価格があります。 水性ウレタン塗料の仕様 下塗り:弾性フィラー1液テクト 1回塗り 上塗:ビューウレタン 2回塗り  ウールローラー施工  となっていて、 2850円となっています。           これを当てはめると120㎡×2850円=342000円 これが塗装価格です。それに足場費用144㎡×950円(筒井塗装価格)をかけると136800円、 合計で478800円、ナント47万8千円! 安いんだか、高いんだか、よくわからない価格帯におさまりました! しかし、これには養生費や諸経費といった、塗装するためにかかる費用は計上されてません。 それに加えて屋根塗装があります。 業者さんのことはよくわかりませんが、純粋に 坪単価業者計算だと74万円の平均価格-45万円=29万 74万-62.5万円=11.5万円 うーみゅ、後者は現実的は金額ではありませんね。 で、筒井塗装はというと、 74万-47.8万=26.2万 うーむ、足場があるなら、平均価格が25万円前後の屋根塗装を 行っている当店の金額に近くなりました。 しかし、ウレタン仕様なんですよね。これ。 水性シリコン仕様だと3200円、水性フッ素なら3500円という金額だとどうしても出来なくなってきます。 さて、ここで問題なのが、 「何を基準にするか」 ということ。 施工の仕様を決めるのが先か、価格あっての施工を決めることなのか。 これを選ばないと金額を出す、という設定がおかしくなってきます。 だから「平均価格が74万円」ということ自体、何の平均価格なのか? という概念がおかしくなってきます。 だって、塗料の材工価格表がメーカーで発表されているんですよ? それが施工店で金額が近づくのは当たり前にして、リフォーム店や工務店が 間に入っているとしたらマージンが発生するわけですよね? さらに言うと、この平均価格は施工店のものではありません。 それを消費者に「平均です」といってしまうと、面積や仕様ありきのの見積金額であることを、 かえって惑わせてしまうことになるのではないでしょうか? だから上記の計算方法は全くの適当、ほぼ参考にならないということになります。 ・・・結果だけ見てみると、「筒井塗装がエライ高い」ってこともなかったので安心はしましたけど。 でも25坪じゃぁそんなもんです。普通のお家はもう少しでかいと思いますし、 でかいということは、金額も高くなるということが単純に言えるかもしれません。 (施工価格が比例的に高くなることはありませんけどね) この仕様の違いのわかる方が積算や施工をしているか、という点でもはなはだ疑問です。 まぁ、専門知識がある人材を現場で使う必要はないのですが、 お客さまに提案するお仕事の方が、積算だけでなく、塗料や塗装について 知っているかはとても大切になってきます。 あれ、なんでリフォームアドバイザーのような雑誌に出てくる人に、 技能士の人がいないんでしょう。 やっぱりビジュアル的にとか、オーラとか必要なんでしょうか?(笑) 「作業員2人で3日かかる」ことより「4人で3日かかる」費用の方が高くなる。 「作業員2人で3日かかる」作業と、「作業員3人で2日かかる」作業費用は同じである。 お客様にわかって頂きたいことはこういうことです。 当然、職人のレベルや材料、技術や手間賃によって、また人数による効率なども ずいぶん変化しますが、法則は同じです。 ちゃんとお客さまに有益である情報を、アドバイザーは発信するべきだと思います。 お客さまも情報を鵜呑みにせず、気持ちよくお付き合いできる業者様をお選びくださいね。 ちなみに。 予算があるなら、それに近いお見積をご用意することが出来るのが施工店の強みです。 ぜひもう一越え!という方はぜひ施工店にご相談くださいね。