目に映るものすべてが見本。
2007年6月5日
お客様と色の話をするときが、お客様が一番楽しんで良いところです。
こちらはちょっとでも良い見本がないか資料を探すので必死なんですけどね。
なかなか、ベランダの色で良い色は?や外壁に適した色は?という質問をされると難しいものがあります。
一番は、お客様の好きな色なわけですが、それが生活するに適している色かどうかや、周りの環境に適しているかどうかという付加理由がついてくると一概に良し悪しは判断つきません。
資料より、少し近所を歩いてみて、「あ、あの家の色が良いよね」とか「あそこの色あいはどうなのかしら」という目で見たものの感じを教えていただいたほうが、イメージがぴったり合うことがあります。
個人的に最近動画を編集をするようになってきたのですが、編集しはじめるとテレビCMやドラマの撮影視点、アニメのカット割りなど「きれいに見せる・きれいに見える」画というものが気になってきます。目に入るすべてのものが見本やサンプルなんです。世の中すごい辞書があるなぁ、なんて感心しっぱなしです。
イメージを伝える、というものは感情を伝えることと同じなので、自分の想いを言葉に替えるってすごく難しいんですよね。「やさしい色」「明るい色」「落ち着いた色」といわれて、自分の想像する色とお客様が考えている色が違うことがあるからです。人によっては赤という色と黄色という色を同じ感覚で伝えることもあります。
同じ赤色を見て「赤い」と判断しても、その人の感じる赤と自分の感じる赤が違うことだってあります。でも、それを「赤い色」と共感できることに喜びや同じ想いを感じるんだなと、色を造る側として趣深いものがあります。
目で見るものを心で感じる。心を形や色に変える。そこにあるものをみてこうすればいいのだと気づく。相手の心をつかんで、自分の心をわかってもらう。そんなペンキ塗りをしたいものですね。