[エイプリルフール]眼鏡の塗装技能師?[手合わせ練成防水]
2014年4月1日
刷毛やローラーといった塗装作業というものは、ずっと同じことの繰り返しである。
ローラーでこそせいぜい60年程度、刷毛での塗装に至っては、日本の歴史と同じくらい「塗る」という行為は変わっていないのである。
防水作業現場
筒井塗装では、この変わらない「塗装方法」に
新しい風穴を開けるべく、日々鍛錬に励むのである。
そしてこの度、
鍛錬の成果が試すことのできる
現場にめぐり合えた。
眼鏡の塗装技能師
おもむろに軍手をする、取締役。
二つ名を「眼鏡の塗装技能師」
あるときは山に、そして海に。
住宅塗装から設備品、鉄骨、内装・・・。
様々な塗装品を仕上げてきた、
彼の新しい塗装方法。
手合わせ練成
それは、「塗料を練成する」という、
一般では考えられない、
常識はずれな塗装方法である。
社員たちがプライマーまで塗装した、
屋上の防水作業。
そこに彼が防水塗膜を作るために駆り出された。
「刷毛もローラーも入らない。
俺にはこれがある!みんな下がっていろ」
手合わせ練成中
すると、集中した彼は、
両手をパンと合わせた。
ご覧頂けるであろうか。
彼の錬金術で迸る、両手のプラズマ。
そのまま彼は光る両手を地面に、
いや、屋上の床に押し当てたのだ!
練成失敗
・・・。あれ。何も起きない。
静かに当てた両手からは、
何も発せられない。
誰しもが、
「あれ?失敗した?」
「さすがにあの質量じゃ無理だ!」
そう思った瞬間、
練成開始。
地鳴りのような轟音と、光る手元。
彼の周りに練成による変化と、
莫大なエネルギーの収束帯が、
一気に屋上を揺れ動かす。
「見ろ!床が水面のように波打っているぞ!?」
塗装練成中
さらに彼の周りには、
膨大なエネルギーが集まっていく。
光る手元から、だんだんと光る床が広がっていく。
「刷毛でも、ローラーでもない!
これが、新しい能力!塗装練成だっー!」
塗装練成中
バチバチと音をたて、光の収束帯が、
波のように広がっていく。
彼曰く、大地の力、自然に存在するエネルギー、
そして自分思っている夢や希望や技術など、
その全てを手先に集中し、
両手で円環を構築することにより、
その人独自の能力として、
発揮されるとかされないとか。
聞いている側はさっぱりなにを言っているのかわからない。
しかし、目の前で起こっていることは、まさに防水工事なのだ。
塗装練成も終盤
「おい、カメラ!練成に巻き込まれるぞ!
笠置に乗れ!練成はここまでだ!」
急いで足元を笠置に逃がす。
そのまま練成に巻き込まれたら、
こちらまで防水されてしまう。
全体の4分の1は広がっているだろうか。
波の打った床が、グレーの塗膜防水で覆われていく。
塗装練成終わり
塗装練成が終わる。
光がなくなり、屋上の床は、確かに塗膜防水で覆われている。
「おぉ!すげぇ。刷毛もローラーもなしにやってのけた・・・。」
しかし彼は不満足である。
「今の俺の能力では、
この全体の屋根の4分の1が限界か・・・。
まだまだ、修行が足りない・・・。」
彼なりに思うところがあるようだが、防水塗膜を彼がやったことは事実だ。
手合わせ練成による防水工事は、まだまだ奥が深い。
その真理に辿り着くまで、彼は己の鍛錬と研究を続けるだろう。
彼の最終目的は、何なのだろう。
そう聞かれた彼は、こう言い残し、颯爽と現場を後にした。
「だって、ただ塗装するだけの人生じゃ、つまらないじゃないか」
現場に残された皆は、全員こう思った。
「中途半端で現場から帰んな!仕事しろ!」