[刷毛持て]住宅塗装はいくらまで下げられるのか?[1件13万円てどうなのよ?]
2010年8月16日
こんにちわ、茨城の筒井塗装です。
お盆休みのあった方はいかがお過ごしでしたか?
私はお盆中工場の塗装があったものでお休みがありませんでしたが、
のんびり仕事が出来て良かったです。たまには刷毛持たないとー。
さて、本日は企業間取引交渉でとんでもないことがあったので、それを題材にお話いたします。
題して
「住宅塗装はいくらまで下げられるのか?」
この考察は同業他社さん、意見分かれるところかもしれません。
筒井塗装の思うところとして考察していきます。
さて、企業間取引交渉と仰々しく言っておりますが、要するに、
「お客さんがいるからお前のところで塗装してくれない?うちの下請けになってさ?」
というお話です。この話をよく来るのですが、まず一件目。
持ち込んでくださることには感謝なのですが、やり方がすごいんですよ。
見積金額はこちらの言い値でかまわないけど、売上げの65%をマージンとしてください。ということ。
塗装工事費というのは人が動いてなんぼの世界なので20%も切られたら赤字確定です。
それを65%よこせっという業者さんがすごい。
仮に75万円の住宅塗装工事を請け負ったら、48.7万円よこせってことでしょ?
てか、26万円ちょっとで住宅塗装を終わらせなさい、ってことでしょ?
これはさすがに、作業効率を高めたりや材料変更などしてどうにかなる物ではありません。
メーカー推奨工法である3回塗りができそうにありません。
とんでもない話で交渉の余地がなかったのでお帰り頂きました。
また、別の企業様も、
「足場はかかっているのでその現場で塗れるものすべて塗ってください。価格は1棟あたり13万円から25万円で。」
というものでした。塗装費というより人工貸し出しであれば、けして出来ない物ではない気がするのですが、材料費はこっち持ちというお話です。
筒井塗装では住宅塗装の場合、平均すると15万円~25万円程度の仕入れになっているので、明らかに原価割れです。余っている塗料を使わせてくれるなら出来なくないですが、それでも1~2棟が限界です。
ここまで来ると塗装店をバカにされているのか?お客様からぼったくっているリフォーム業者なり営業会社なのか、心配になるレベルです。
少なくても、お客様にとって良い方法という概念ではなく、利益追求型なんだろうなとしか思えません。
確かにこれは恒久的につき20棟くらいずつあるならまだしも、こなす量の提示はありません。
そしてさらに加盟登録料だの、強力会費などを請求されます。
これは価格を下げるというより「塗替え需要の品を下げている」
というかたちになるかと思います。
多少のプラスマイナスがありますが、塗装は作業人工という手間商売です。
高圧水洗に2人かかったら、面積に関係なく2人分の作業工賃は維持したいのです。
ペンキ塗りに2人しかかからなくても、養生に1人かかったら3人欲しいのです。
ここの計算をきっちりするところも塗装店の役目ですが、これまた計算では表せないこともあり、難しいです。
しかし例えどんぶりでも、原価を割ってきている話を持ち込まれてもこまってしまいます。
当店では70万、80万、中には100万をゆうにこえて工事を発注くださるお客様がおります。当店を選んで頂いたからには精一杯努力して塗装しております。
どこまで安くなるか?と聞かれたらどこまでも安くなります。と言っております。
と同時に、同じグレードで安くなるのは限界があります。とも申し上げております。
少しでも安い方が嬉しいのはわかります。しかし、価格を下げるだけで良いものでもありません。
良い材料を最高の状態で使用する、ことに価値があると思っています。
実際、この金額の話を聞いた時、私は怒るところでした。
しかし裏を返せば「その仕事を請け負う人がいる」ということでもあります。
価格を下げてもグレードを下げないようにするためにはどうしたら良いか、
筒井塗装の今後の課題かと思います。
今後も、住宅塗装において、お客様にどのようなサービスをして行くべきか、検討していきたいと思います。
筒井塗装は工事のバランスを考える、目先の利益に走らない塗装店でありたいと思います。