同業者必見!屋根塗装の弊害~夕方まで塗っていてはいけません~
2007年12月15日
屋根塗装で、面白い(意訳:ためになる)失敗をしたので、情報として公開します。
お客様にはご迷惑をおかけしましたが、再塗装で塗りなおしすることにし、今後こういったことのないよう気をつけたいと思います。
屋根の塗り替え前の状態。
さて、こちらの屋根、塗り替え前の状態です。
屋根塗装は洗浄、下塗、中塗、
上塗、縁切りの5工程が主です。
足場を掛けたり、シーラーレスという
下塗塗料不要なものまでいろいろあります。
住宅区画の協定で、黒系でなくてはいけないらしく、つやはどちらでもよいとのことでした。
筒井塗装で予定では、
下塗:ミズタニ パワーシーラー
上塗:ミズタニ カスタムシリコン つや消し黒
という仕様で組んでいて、塗装も問題なく終わりました。
カスタムシリコン つや消し黒塗装後。
塗装終了が午後3時過ぎ、冬場は寒いのでぎりぎりかなぁ?やばいかなー?という状態でした。
見た目は問題なく、乾燥すれば仕上がり。という状態でした。
しかし、天気が急変し、午後6時を回ったあたりから、つくば周辺は冬には珍しい大雨に。
次の日、屋根を見に行くと・・・。
塗装後の屋根から白い粉が!
雨に打たれて、屋根の塗料が流される、ということはなかったのですが、一面、白い粉状になりました。
最初は、花粉?小麦粉?といろいろ考えていたのですが、可能性があるといえば、たぶん。
「グロスカット用の粉黛」
だと思います。
塗料のつや消しには、グロスカットという白い粉を入れるんです。
(私たちが入れるのではなくメーカーで作るときに入れます)
水性塗料だから、雨に打たれて、顔料の上に浮いてきた・・・そう考えるのが一番可能性があります。
・・・花粉といっても白くないはずだし、隣にパン屋さんが近いからって、雨の日に小麦粉は飛ばないだろうと(笑)
※あくまで筒井塗装の判断です。この塗装ミスは我々にあり、塗料メーカーであるミズタニのせいではないと思います。
しかし、水性塗料である以上、グロスカットが浮いてくると言うことは、
「希釈して使う時には、常に攪拌しなきゃいけないということ」
となります。水性のつや消し塗料は使い方の認識を改めなくてはいけません。
で、とりあえず原因をなんとなく断定したので、
まずは高圧洗浄で粉を洗い流し、上塗りを変更します。
上塗り:ミズタニ 水性ナノシリコン 黒
水性ナノシリコン塗装中。
この、ミズタニの水性ナノシリコン、
塗料顔料が従来の分子構造より小さいので、
密着力が強く汚れにくい、かつ分子構造が安定しているので耐久性がある、
とのことです。
塗装作業を着々進めて補修をしていきます。
水性ナノシリコンで上塗り再塗装です。
こんな感じで補修塗装をする作業をしておりました。
職人さんたちも頑張って頂き助かりました。
塗装は天気が悪いとすぐにこうなってしまうのです。
だからといって工期に追われて無理に塗装したり、安く上げるため作業工程の強制短縮をすると、結果的にこういった塗装エラーがおきやすくなります。
今回は、天気予報の確認を怠った我々の責任ですね。
でも昼間晴れてて、気持ちよいくらいの青空なら、ついつい塗装したくなっちゃいます。
今後は、天気予報や、空の模様を読んで、塗装エラーの起きないように注意したいと思います。
今回の補修作業協力・近影:萩島塗装工業様
この場を借りてお礼申し上げます。