塗装技能士とhunter×hunterの世界観はちょっとだけ似ているよというお話。
2007年3月30日
我々塗装職人というものは、技能を持っています。
一定の塗装技能は資格として認められ、技能試験に受かった者は塗装技能士と名乗ることができます。
一方、週間少年ジャンプで休刊中?の冨樫義博原作、HUNTER×HUNTERという作品で、
主人公が父親を探すためにハンターという資格を手に入れるため、ハンター試験を受けるというお話があります。
主人公は試験中に出会う人々や仲間に触れ合う中で成長し、ハンター試験に合格するのですが、ハンターの資格を持っていても、持つべきものは形でなくその先にあるものに気づき、それをを手に入れようとします
さて、このお話、とっても塗装技能士を名乗る我々が共感できる点があります。
それは、試験を受け資格を手に入れることと、資格を手に入れた先に何を求めるか、です。
塗装技能士って、弁護士さんや税理士さんのような資格と違って、言葉は悪いですが、持っていると食べて行くことができるものと違います。
まぁ、どんな資格だってそうでしょうが、技能士の場合、「一定の技術レベルの体得を証明するもの」であります。
技術さえあれば、資格がないからといって作業ができないわけでもないし、資格があっても、実力がないと仕事になりません。
だから、資格を持っている・持っていないは、実生活ではあまり意味がないかもしれません。逆に、だからこそ資格の意味は、やはり信頼なんでしょうね。
作品の中にも、資格を悪用する人や、資格を持っているからこそ持っているプライドの話、
資格を取る実力があるのに取れない・とらない者、そして資格をとった後の話、と我々とリンクする話がいっぱいあります。
特に、資格を手に入れてから、自分の中に足りないものを気づくシーンなどは、我々そのものとっても過言ではありません。
技能士は一定レベルの体得であって、自分の進むべき道はさらに分岐しているわけです。
金のため、会社のため、自分のためといった対象から、技術向上のため、塗装知識向上のため、建築塗料や防食塗料知識向上のため、建築知識の向上のため、といった目的のジャンルや目指すものがあるわけです。
自分に足りないものを補う努力も必要、自分の能力を向上させるための得意分野の開発も必要、そのバランスや得意分野、必要性はみなバラバラです。
それを会得することが、技能士の先にあるものだと思ってたりします。
私は作品の主人公のような「こいつは他の人にない、なにかを持ってる」と言わせたいために日々がんばってます。
技能士の試験は人数制限がありなかなか試験自体が受けられません。
しかし今年は3年間待ってしまった1級技能士を目指したいと思います。
目指すべきところはまた違うところなのですが、まずはちゃんとしたスタート地点に立ちたいです。2級じゃあ机上の空論みたいなもんです。
30歳まであと1年ちょっと、なんとか修めたいものです。