トタンサイディングへの錆止めのお話
2026年8月17日
こんにちは、ペイントプロツツイです。
トタンサイディングへの中塗り写真です。
元の白い壁はエポキシ錆止め塗装を行った状態です。
トタンサイディングへの中塗り
塗装が終わると
塗装完了後、カメラフラッシュも反射するきれいさ
こんな風にきれいなトタンサイディングに生まれ変わります。
さて、今回は少しマニアックなトタンサイディングへの防錆のお話です。
トタンは薄い鉄板に亜鉛を溶着させたものです。
鉄に亜鉛を引きますと、金属イオンの関係で、鉄はさびにくくなりますし、トタンは安価で施工性がよい製品となります。
ただ、亜鉛層が弱まってくると当然錆びてきますので、定期的なペンキ塗りが必要となります。
ただ、亜鉛の上に塗装できるもの、というものがちょっと厄介でした。
一般的な波トタンの場合、亜鉛皮膜の上にすでに塗装がされているので、そのまま塗装できます。
錆びている場合、赤さびが出てきたら、一般的な錆止め塗料(現在ではJISK5674と呼ばれる鉛クロムフリーさび止め塗料)が塗装できます。
問題は白錆が出ていたり、亜鉛の層そのままの場合です。
一般的な錆止め塗料が食いつきが悪くさび止め効果が出ません。
金属せっけんと呼ばれる現象で、これは亜鉛と塗料の密着力がない原因です。
そのため昔は、亜鉛の層のために短暴型エッチングプライマーというものを塗装してから、
JISK5629鉛酸カルシウムさび止め塗料というものを塗装する必要がありました。
昔は、実は鉄用とトタン用でさび止め塗料が分かれていたんです。
これは亜鉛の錆・内部の鉄の錆両方に効果がありとても優秀な塗料でした。
しかしながら現在では、エッチングプライマーも、鉛酸カルシウム塗料も、環境毒性があるということで、現在では使用禁止になってしまいました。
昔からエポキシ樹脂という乾燥すると強固な塗膜になる塗料がありましたが、現在ではこれが亜鉛などに密着する変性エポキシ塗料というものになり、主流になっています。
ただ、この現在使われている変性エポキシ塗料の錆止め形式は、金属イオンによる防錆効果ではなく、強固な塗膜による酸素遮断に依ったさび止め効果になるため、塗ってあれば化学防錆効果を発揮した塗料と違って、厚く均等な塗膜が必要であったりします。
塗装職人さんだとわかるかもしれませんが、錆びている部分にさび止めを塗った次の日に雨が降ると、塗った塗料がて点錆が出るくらいにはさび止め効果が発揮されません。
これは塗膜が水分や酸素遮断をしきれていないため錆びた状態のことです。
トタンや亜鉛引きの板や配管、下地は鉄なので、実は赤さびが出るまでほっといた方が塗り替えた時の塗料密着は良かったりします。また一般錆止め塗料でも効果を発揮します。
ただ、そこまで傷む前に塗替えをしたい、という美観の維持が塗装の目的です。
一般的な塗料で塗り替えると新しい亜鉛や白錆のあるトタンなどが、金属せっけんと呼ばれる効果のせいで、塗ってする剥がれるくらい密着力がないということになりえます。
さて、では現在の塗料、変性エポキシ錆止め塗料はどうかというと、亜鉛やステンレスなどの金属せっけんが発生しやすいもの、はたまたFRPのような密着が悪かったり粉状になりやすい素地にもしっかり食いついて剥がれません。ほぼ万能密着塗料言って差し支えないほど進化しています。
ただ、先ほどの通り、密着することと保護することは若干ちがうため、さび止め効果を期待して使う場合には注意が必要、ということになります。
トタンの錆止めは実はすごく奥が深かったんです、最近は「変性エポキシ錆止め塗料」を塗ればヨシ!というくらいには、便利な塗料と塗装になりました。
こういった小話的塗装知識も、技術と経験あってのお話なのです。
土浦・つくばでの屋根や外壁の塗替えは、ぜひペイントプロツツイにお声かけいただければと思います。
執筆・監修:筒井 信裕(ペイントプロツツイ)
【保有資格】1級建築塗装技能士
2級建築施工管理技士(仕上げ)
【略歴・想い】亜細亜大学経済学部卒業後、塗料メーカーの技術部にて塗料の専門知識と技術を習得。
その後、住宅の塗装作業や公共工事施工管理業務を20年経験、昭和元年創業の実家(塗装業・塗料販売業)で3代目として活躍…のはずが、事業承継を認められず一転して独立。
現在はつくば・土浦エリアを中心に「ペイントプロツツイ」として外壁・屋根塗装、防水、防錆塗装など誠心誠意取り組んでいます。
メーカー出身の知識と職人としての現場経験を活かし、ごまかしのない適正な見積りと施工をお届けします。