茨城県土浦市|PAINTPRO TSUTSUI(ペイントプロ ツツイ)|屋根塗装、外壁塗装、お家の塗替え

屋根の劣化は壁より早い?

2024年8月19日

 こんにちは、筒井です。

突然ですが、ウレタン樹脂、とかシリコン樹脂、といった同じジャンルの樹脂塗料なら、建築塗料では屋根塗料のほうが金額が高めです。

 これは何故か?というと単純に、

「耐候性が良くなるように、樹脂とか成分的にいいもんが多く入ってて、そこに開発コストが乗ってるから」(口語的)

なわけです。

屋根のコケや汚れ除去の洗浄

じゃあこれ、逆に言うと、

壁用とかの塗料は良いものじゃないの?

というわけでもありません。

理由は、【日照時間】です。

下塗り後、中塗り(上塗り1層目)の作業中

外壁は、夏場の南面でも最大で10時間度、東西南北によって違いますが、短いと4時間程度、北面に限っては、直射日光は0という場所もあります。

平均すると一日6〜7時間、これに天気などを換算すると、外壁塗料設計的には5時間程度で一日の計算をしたりします。

一方、屋根に関しては、ビル建物など遮るものがなければ、日の出から日没までほぼ日光浴びっぱなしなわけです。

一般的に日照時間は夏と冬で5時間程度差が出ますが、屋根はそんなわけで一日13時間近く浴びる部分もあるわけです。

壁と比べると2倍以上、日の当たる面と当たらない面を比べちゃうと3倍以上の紫外線量になったりするので、そりゃ劣化も早くなるから紫外線に強い塗料が欲しいよね、という開発になるのです。

上塗り2層目後、塗装完了

また、屋根は構造的に蓄熱しやすいので、日が照っていると素材温度は70℃を超えたりと過酷です。

逆に壁は、ひび割れに追随したり、防カビ性能が欲しかったりと、屋根とは違う塗料性能が必要になります。

なので、耐候性だけを考えると屋根ベースにすると壁にはオーバースペック、壁ベースにすると屋根の特性に合わない、という厄介ごとが生まれます。

なので、用途に合わせた塗料を使いたいよね、という勧め方をしておりますし、当然劣化も遅くなる塗料は必然的に金額が高いということともいえます。

耐候性の話になると、塗料業界には耐候性樹脂神話なるものがありまして、

(〇〇樹脂が良い、その上の△△樹脂がもっと良い)

みたいなことになっていますが、メーカーも挙って売り出しちゃったもんだから、未だにこの話があとに引けなくなった感じになってます。

事実として、

『性能の良い樹脂は金額も高い事が多い』

ことは間違いないのですけどね。

まぁ。

下地処理が駄目だと塗料ってダメですからね。まぁそれすら問題なくなってきた下地用塗料もずいぶん出てきてますけども。

塗料という半製品を現場でしっかり製品化してくれる塗装屋さんが増える事を切に願います。